第67回日本身体障害者福祉大会ふくおか大会 開催報告
2022年6月20日 月曜日
第67回日本身体障害者福祉大会ふくおか大会が、YouTubeによる録画配信にて開催されました
昭和52年第22回大会が福岡で開催されて以来、45年ぶりの開催です。
新型コロナウイルス感染症による影響から、1年間延期後の開催となりました。
阿部一彦会長は、開会あいさつのなかで「ウクライナに安寧を願うとともに、平和があってこその福祉の進展であり、平和とともに多様性を認め合い、他の人との平等のもとで地域共生社会の実現を目指し頑張っていきましょう」と述べました。
大会は6月末日までYouTubeで録画配信が行われました。
第1部 講演
6月20日午後1時から配信がスタート。オープニングは福岡各地の観光名所や祭礼、名物料理など郷土色豊かな映像です。
大会は本大会副会長でもある日身連土岐達志(とき・たつし)副会長の力強い開会宣言で幕が開きました。
第1部では、国土交通省、東京オリンピック・パラリンピック推進本部、復興庁等で要職を務められた東北大学公共政策大学院の御手洗潤(みたらい・じゅん)教授が「『パラリンピックのレガシーを活用した共生社会の実現』に向けて」と題した講演を行いました。
オリパラの成果を振り返りながら、共生社会に込められた意味と可能性について語られ、ともに実現を目指していくことの大切さを述べられました。
また、「『心のバリアフリー』の推進に向けて、一人ひとりができることを行うのが大切」と強調、「皆さんが行動されることで、パラリンピックのレガシーとしての共生社会が形成されると、私は信じております」と、激励と期待を込めた講演となりました。
第2部 式典・議事
第2部では式典と議事を行いました。
大塚洋(おおつか・ひろし)大会実行委員長(福岡県身体障害者福祉協会理事長)の開催あいさつの後、長きにわたり地域において障害者福祉の向上に貢献してこられた50名の方が永年功労表彰を受けられ、お写真とお名前が紹介されました。
来賓のごあいさつでは、奥出吉規(おくで・よしのり)厚生労働省障害保健福祉部企画課自立支援振興室長より、後藤茂之(ごとう・しげゆき)厚生労働大臣の激励メッセージを代読いただきました。
議事では、令和3年度事業報告(常務理事兼事務局長 菊地通雄)、令和4年度事業計画(本大会副会長・日身連副会長 河内修二(かわうち・しゅうじ))、大会宣言(本大会副実行委員長 社会福祉法人福岡市身体障害者福祉協会会長 清水邦之(しみず・くにゆき))、大会決議(副実行委員長 公益財団法人北九州市身体障害者福祉協会理事長 柴田泰博(しばた・やすひろ))をそれぞれ行いました。
最後に、次期開催地として社会福祉法人和歌山県身体障害者連盟の西井幸男(にしい・さちお)会長より68回大会開催の意気込みを語られ、本大会副会長でもある森正義(もり・まさより)日身連副会長が閉会の言葉を述べて終了しました。
対面で集うことは叶いませんでしたが、全国の皆さんに元気をもたらした大会となりました。
大会スローガン
- 心のバリアフリーを地域社会に根づかせよう
- 日身連および加盟団体の組織強化を図ろう
大会宣言
コロナ禍を越え、全国の仲間とともに、第67回日本身体障害者福祉大会を開催することができた。
日本身体障害者団体連合会は、障害者権利条約を踏まえ、障害当事者参画のもと、障害者施策の促進と障害特性に配慮した社会環境の整備が図られるよう、加盟団体と強く連携し、全力で活動してきた。
今、東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機に高まる障害及び障害者に対する国民的理解を地域に根づかせるべく、私たちが主体となって取り組んでいかなければならない。
また、障害者差別解消法の改正により、事業者における合理的配慮の提供の義務化が実現したが、本法律が地域間格差なく円滑に運用されるよう、私たち自身が意識をもって関わっていくことが求められる。
そして、障害のある私たち一人ひとりが社会生活において、困っていること、改善解消を必要とすることを伝え、相互理解を深めていかなければならない。
日本身体障害者団体連合会に終結する私たちは、障害によって分け隔てられることなく、誰もが安心安全に暮らせる地域共生社会の実現を目指して、一致団結し、行動することを誓い、ここに宣言する。
大会決議
一、障害理解の活動を拡げ地域共生社会の実現に取り組もう
一、改正障害者差別解消法の理解啓発の促進を図ろう
一、障害当事者参画のもと、障害関連施策を促進させよう
一、身体障害者相談員の活用と周知徹底を図ろう
一、日身連及び加盟団体連携のもと、組織体制の強化を図ろう