第68回日本身体障害者福祉大会わかやま大会 開催報告
2023年6月16日 金曜日
第68回日本身体障害者福祉大会わかやま大会がYouTubeによる録画配信にて開催されました
6月16日(金)、第68回日本身体障害者福祉大会わかやま大会が開催されました。
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため録画配信による大会開催は、3回目となります。
オープニング
大会は、オープニング映像による世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」をはじめとする豊かな自然、温泉等観光名所が紹介された後、日身連手嶋勇一(てしま・ゆういち)副会長の会かい宣言で開幕しました。
第1部 講演
第1部は日本弁護士連合会「障害者の権利に関する条約パラレルレポート作成プロジェクトチーム」座長を務められた野村茂樹(のむら・しげき)弁護士のご講演です。
野村弁護士は、日本で初の視覚障害者の司法試験合格者として、1983年から弁護士としてご活躍中です。
ご講演では「障害者差別解消法を考える」と題して、2006年に国連総会で「障害者の権利に関する条約」が採択されて以来の「障害者差別解消法」等の歩みを振り返りながら、「合理的配慮の不提供」についてはど、実践的でわかりやすいお話をいただきました。
第2部 式典・議事
第2部では式典と議事を行い、西井幸男(にしい・さちお)大会実行委員長(和歌山県身体障害者連盟会長)の開会あいさつに続き、長年地域において障害者福祉の向上に尽力された52名の方が永年功労表彰を受けられ、お写真とお名前が紹介されました。
来賓のご挨拶では、加藤勝信(かとう・かつのぶ)厚生労働大臣より激励のビデオメッセージを頂戴しました。
議事では、令和4年度事業報告(日身連河内修二(かわうち・しゅうじ)副会長、令和5年度事業計画(日身連森正義(もり・まさよし)副会長、大会宣言(和歌山県身体障害者連盟泉中條子(いずなか・じょうこ)副会長)、大会決議(和歌山県身体障害者連盟福田美枝子(ふくだ・みえこ)副会長)をそれぞれ行いました。
最後に、次期開催県である石川県身体障害者団体連合会田中弘幸(たなか・ひろゆき)会長が次期大会への抱負を語られ、日身連加賀時男(かが・ときお)副会長が閉会の言葉を述べて終了しました。
大会スローガン
- 日身連および加盟団体の組織強化を図ろう
- 心のバリアフリーを地域社会に根づかせよう
大会宣言
コロナ禍を越え、全国の仲間とともに、第68回日本身体障害者福祉大会を開催することができた。
日本身体障害者団体連合会は、障害者権利条約を踏まえ、障害当事者参画のもと、障害者施策の促進と障害特性に配慮した社会環境の整備が図られるよう、加盟団体と強く連携し、全力で活動してきた。
また、障害者が孤独・孤立に陥らないためにも障害及び障害者に対する国民的理解を地域に根づかせるべく、私たちが主体となって取り組んでいかなければならない。
そして、障害のある私たち一人ひとりが発信者となり、社会生活において、困っていること、改善解消を必要とすることを伝え、相互理解を深めていかなければならない。
さらに、国連障害者権利委員会の総括所見に対する国の今後の対応について注視していくとともに、その実現に向け障害者関係団体と連携して取り組んでいく。
日本身体障害者団体連合会に終結する私たちは、障害によって分け隔てられることなく、誰もが安心安全に暮らせる地域共生社会の実現を目指して、一致団結し、行動することを誓い、ここに宣言する。
大会決議
一、日身連及び加盟団体連携のもと、組織体制の強化を図ろう
一、障害当事者参画のもと、障害関連施策を促進させよう
一、国連の総括所見をふまえた地域共生社会の実現に取り組もう
一、改正障害者差別解消法の理解啓発の促進を図ろう
一、身体障害者相談員の活動強化を図ろう