新年のごあいさつ
2024年1月5日 金曜日
穏やかな年の初めを期待していたなか、能登半島地震により尊い人命が奪われたことに哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた関係者の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
障害者権利条約批准から本年1月で10年を迎えます。条約批准により障害者施策の推進とともに、私たちを取り巻く社会環境も一層の促進が期待されます。また、障害者差別解消法において課題とされていた合理的配慮の提供にかかる民間事業者の努力義務については、本年4月から義務化に引き上げられたほか、国と地方公共団体の連携強化等も盛り込まれました。法律が円滑に運用されるためには、私たち自身が率先して、改正障害者差別解消法の理解啓発や周知活動に取り組んでいくことが求められます。
さらに、超高齢化社会のなかで、どのような場面にあっても、障害を理由に不利益を被ることがないよう、また、障害のある人が孤独・孤立に陥らないよう、国及び地方自治体への働きかけに努め、障害理解に対する関心と認識が地域社会に根づくよう取り組むことも肝要です。
コロナ禍を経て、さまざまな経験を積むなかで、日身連は、ICTの活用といった新しい環境をうまく取り入れながら、加盟団体の皆さまとの一層の連携強化に努め、当事者参画のもとで、多様性を認め合い、ユニバーサルデザインの街づくりと心のバリアフリーの一層の促進に向け取り組んでいきたいと思っております。そして、全国の加盟団体の皆さま並びに日頃よりご支援いただいている関係者の皆さまとともに、地域共生社会の実現を目指し鋭意努力して参る所存です。引き続き、日身連の活動に対しまして、特段のご理解とご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
結びに、すべての皆さまにとってより良き一年となりますよう祈念申し上げ、年頭のごあいさつといたします。
2024年(令和6年)元旦
社会福祉法人日本身体障害者団体連合会
会 長 阿部 一彦(あべ かずひこ)