日本身体障害者福祉大会
第59回日本身体障害者福祉大会 しまね大会
開催報告
第59回日本身体障害者福祉大会しまね大会の模様
第59回日本身体障害者福祉大会しまね大会が、5月22日(木)・23日(金)の2日間にわたり、島根県松江市で開催されました。開催期間中は好天に恵まれ、大会式典会場となった島根県産業交流会館(くにびきメッセ)には、約2600人の参加者が一堂に会しました。
大会会場となったくにびきメッセ
大会2日目に開催された大会式典・議事には、厚生労働大臣(代理出席)、溝口善兵衛島根県知事、松浦正敬松江市長をはじめ、多くの来賓の方々にご臨席いただき、盛大に行われました。
式典であいさつに立った嵐谷安雄日身連会長は、「国連の障害者権利条約がわが国で批准されました。批准にいたる経緯において、日身連が貢献できたことに喜びを感じます」としながら、「条約批准を新たなスタートととらえ、条約が求める共生社会の実現のために、今後の障害者施策に反映されるよう、日身連としての取り組みに邁進したい」と力強く訴えました。
式典では、障害者福祉に貢献された会員の方々の功績をたたえ、日身連会長表彰が行われました。今年は51名の方が受賞されています。
あいさつをする嵐谷会長
会長表彰の模様
議事の模様
大会第2部の議事においては「平成25年度事業報告」「平成26年度事業計画」前日に行われた「政策協議」などの報告が行われたほか、「大会宣言」「大会決議」が声高らかに朗読され、満場の拍手で採択されました。採択された「大会宣言」「大会決議」は以下のとおりです。
大会宣言
障害者権利条約の批准が実現した現在、ここ島根県において、全国から参加した多くの仲間とともに、第59回日本身体障害者福祉大会を盛大に開催することができた。
平成18年に障害者権利条約が国連で採択されて以降、批准に向けた国内法制の整備を着実に進めるべく、我々は、思いを一つに全力で取り組み、障害者基本法の改正、障害者総合支援法及び障害者差別解消法の成立など一定の成果を得た。そして、本年1月20日の条約批准の実現は大きな喜びとともに、障害者運動の大きな弾みとなった。
障害者権利条約の批准は、ゴールではなく、新たなスタートである。
今後はさらに、条約理念に基づく障害関連のあらゆる分野が着実に施行され、障害者福祉の向上をめざさなければならない。
さらに、条約の根幹である「障害者の権利と尊厳の保障及び差別禁止」が、わが国の国民的、市民的合意として、社会に受け入れられるための取り組みとして、地方自治体においての早期「障害者差別禁止条例制定」を要請する。
日本身体障害者団体連合会に結集する私たち障害者は、障害者権利条約批准を機として、全国の会員ならびに加盟団体と連携し、すべての障害者を呼応し、障害者施策のさらなる前進と、すべての障害者に対する国民的理解と合意をめざし、一致団結し行動することを誓い、ここに宣言する。
大会決議
一、 障害者権利条約にふさわしい法整備を
一、 個人情報開示のあり方を検討せよ
一、 全国に広げよう 障害者差別禁止条例の制定を
一、 身体障害者相談員による相談支援の拡充を図れ