日本身体障害者福祉大会
第62回日本身体障害者福祉大会 ぎふ清流大会 開催報告
5月31日(水)、岐阜メモリアルセンター・で愛ドーム(岐阜県岐阜市)において、第62回日本身体障害者福祉大会ぎふ清流大会が開催され、約2500人が参加しました。
第62回日本身体障害者福祉大会ぎふ清流大会の模様
第1部・式典
あいさつする阿部一彦会長
まず、大会実行委員長である岡本敏美(おかもと・としみ)岐阜県身体障害者福協会会長が、「山紫水明の地『清流の国ぎふ』の魅力に十分に浸っていただきたい」と、全国から集まった参加者を歓迎する力強いあいさつを行いました。
次に、阿部一彦(あべ・かずひこ)日身連会長が、大会会長としてあいさつし、「障害者に対する社会の無知や無理解を取り除いていくために、私たち障害者団体が担う役割に終わりはない」として、「2020年をきっかけとした、すべての人が安心して共に暮らしていける社会づくりのため、さまざまな機会をとらえて障害当事者の声を発信しつづけていくことが重要」と述べました。
大会表彰受賞の模様
また、開催地より古田肇(ふるた・はじめ)岐阜県知事(代理 神門純一(ごうど・じゅんいち)副知事)や細江茂光(ほそえ・しげみつ)岐阜市長から歓迎のあいさつをいただいたほか、塩崎恭久(しおざき・やすひさ)厚労大臣からご祝辞をいただき、多くの来賓の皆さまのご臨席を得て、盛大な式典となりました。
大会表彰では、永らく団体活動に貢献のあった全国55名の会員の皆さまが受賞されています。
第2部・議事
議事の模様
加賀時男(かが・ときお)日身連副会長、岡本敏美(おかもと・としみ)岐阜県身体障害者福協会会長、生方良作(うぶかた・りょうさく)群馬県身体障害者福祉団体連合会会長が議長団となり、第2部の議事が行われました。
議事においては、大会宣言ならびに大会決議が、満場の拍手で採択されました。
握手を交わす阿部会長と森常務理事
最後に、今大会で退任される森祐司(もり・ゆうじ)日身連常務理事兼事務局長の長年にわたる功績に対し、阿部会長から感謝状の贈呈が行われ、固い握手が交わされました。
大会スローガン
- ユニバーサルデザイン2020行動計画の完全実施を求めよう
- 災害時の障害者支援体制を確立させよう
大会宣言
障害に対する理解促進が一層求められるなか、ここ岐阜県において、全国から参加した多くの仲間とともに、第62回日本身体障害者福祉大会を盛大に開催することができた。
日本身体障害者団体連合会は、障害者権利条約のスローガンでもある「私たち抜きに私たちのことを決めないで」を掲げ、同条約が反映された国内法整備の実現をめざし、日身連加盟団体ならびに障害関係団体と強く連携し、活動に邁進してきた。こうした活動が実を結び、本年2月に閣議決定された「ユニバーサルデザイン2020行動計画」の作成にいたったと理解している。
私たちがめざす共生社会は、すべての人の人権と尊厳が守られ、自己選択、自己決定による自立した暮らしの実現と、障害に対する社会的障壁が取りのぞかれた社会である。そして、何よりも平時はもとより災害や非常時において、何ら不安なく生活が営める地域社会である。
日本のどこにおいても、障害を理由とする差別の禁止と合理的配慮の提供が、当たり前のこととして受け入れられ、定着させることが、喫緊の課題である。障害者差別解消法を全国に根づかせ成長させることを、私たち障害者団体の役割の一つと再確認し、明日の活動につなげていこうではないか。
日本身体障害者団体連合会に結集する私たち障害のある者は、障害者権利条約のもと、「ユニバーサルデザイン2020行動計画」が障害者施策に実行されることを求め、全国の会員ならびに加盟団体と強く連携し、一致団結して行動することを誓い、ここに宣言する。
大会決議
一、 心のバリアフリーの推進を図ろう
一、 障害の社会モデルの考え方を全国に広げよう
一、 障害者差別を禁止する条例を全国に制定させよう
一、 地域の相談支援体制に身体障害者相談員を活用させよう
一、 会員減少に歯止めをかけ、組織の活性化を図ろう