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社会福祉法人 日本身体障害者団体連合会

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新年を迎えるにあたり

嵐谷安雄会長

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

まず、はじめに、昨年12月23日に、障害者権利条約批准元年を記念し、共に生きる社会をめざして開催いたしました「バリアフリーdeお・も・て・な・し」では、お陰さまで、700人もの来場者をお迎えし、盛会のうち閉会することができました。これも一重に、出演者、協力関係者の皆さま、ボランティアの皆さま、そして、助成並びに協賛賜りました関係者の皆さまのご尽力の賜物と、あらためまして心よりお礼申し上げます。日身連では、これを好機に、一層の国民的な障害理解の輪が広がるよう、さらに事業活動に取り組む所存です。

さて、昨年1月20日、日本政府が障害者権利条約を批准し、全国の障害者団体・障害関係者が共に喜びを分かち合ってから、まもなく一年が経とうとしています。

日身連は、条約批准の過程において、政府や政党等に対し、当事者参画の確保と国内法制度への条約の反映の実現に向けて取り組んでまいりました。批准後も、内閣府障害者政策委員会はじめ、関係省庁等の委員会や部会等の構成メンバーとして参加し、障害当事者の意見や提案が着実に施策に反映されるよう活動に取り組んでおります。また、昨年6月には、日本が締約国として初めて参加した国連本部での第7回権利条約締約国会議や11月のハノイでのAPDF会議に参加し、世界の障害者及び障害関係者の方々とお会いするなかで、何よりも、条約の精神である"Nothing about us, without us(私たち抜きに私たちのことを決めないで)"が当たり前のこととして、日本においても着実に当事者参加の体制が作られることを根幹におき活動することが、私たちの重要な役割であると痛感いたしました。

さらに、本年は、障害者権利条約が着実に国内で実施されるよう取り組むことに併せ、条約実施に関するパラレルレポートへの対応が焦点の一つとなります。同時に、障害者差別解消法のガイドラインの作成や障害者総合支援法附則第3条の検討、障害者基本法と障害者虐待防止法の見直しといった、私たちの社会生活において、大変重要となる課題の対応についてもしっかりと取り組んでいかなければならいと考えております。

その一方で、本年、東日本大震災から5年目をむかえるなか、3月には仙台市において国連防災世界会議が開催されます。現在も被災地で生活に困難を抱えている方々を忘れることなく、大震災からの教訓をもとに防災に向けたまちづくりについて実りある議論が行われることが期待されます。

今後も、日身連と加盟団体がより一層結束し、全国を代表する障害者団体の長として、障害者施策のさらなる向上に向け、安心して心豊かに地域生活ができる社会作りに努めてまいりたいと思います。

本年も、すべての皆さまのご健勝とご多幸を心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

2015年(平成27年)元旦

社会福祉法人日本身体障害者団体連合会
会 長  嵐谷 安雄(あらしだに やすお)

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