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新年のごあいさつ
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は、新型コロナウイルスの感染拡大により、私たちの日常生活の意識を変えざるを得ない一年となりました。また、東京オリンピック・パラリンピックをはじめ、様々なイベントが延期や中止、規模縮小を余儀なくされ、日身連でも日本身体障害者福祉大会の中止という大きな決断をとることとなりました。日身連では、テレワークやオンライン会議を取り入れ、団体運営に努めながら、初めてオンラインによる理事会の開催を行う等、コロナ禍の厳しい環境を乗り越えるための工夫にトライした一年でもありました。
こうした新しい経験を積みながら、全国的な組織力を持つ強みを生かし、一貫して取り組んできている地域とのつながりを基本に、活動を努めてまいることの重要性を感じています。
加えて、一変した社会生活下において、多様な障害特性に配慮した対応の在り方に関しても、さらに国民的な理解の輪を拡げていくことが求められます。昨年の7月豪雨では被災地の皆さまは大変なご苦労をされましたが、避難所等で生じた新型コロナの感染予防の対応の課題についても、一つ一つを解決するため、国や自治体、そして地域住民への働きかけも重要な日身連の役割の一つと考えます。
私たち自身の活動の後押しともいえる「私たちのことを私たち抜きに決めないで(Nothing about us, without us)」が地域社会に根づき、共生社会の実現にむけ、障害者団体が主体的に関わり、企業、行政が一体となって、互いに支え合う社会の文化が定着するように、さらに取組んでまいりたいと思います。
日身連は、60余年の活動を通し、全国の加盟団体並びに賛助会員の皆さまをはじめ、障害関係団体、学識経験者や企業の皆さまとの連携を深め、ネットワークを活かし、障害を取り巻く多様かつ変化する社会情勢に対して真摯に取り組んでまいる所存です。
引き続き、日身連の活動へのご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。結びに、すべての皆さまにとってよき一年となりますよう祈念し、年頭のごあいさつといたします。
2021年(令和3年)元旦
社会福祉法人日本身体障害者団体連合会
会 長 阿部 一彦(あべ かずひこ)